
小学生のうちから勉強の漫画本を買って、子どもに少しでも勉強に興味を持ってほしいと思っている親は多いと思います。その中で「日本の歴史」と「世界の歴史」は、代表格と言っていいほど有名な歴史漫画本です。
我が家では角川出版の「日本の歴史」と「世界の歴史」を全巻持っています。購入したきっかけは、「歴史に興味を持ってもらえればいい」といった軽い気持ちでした。ちなみに角川の歴史漫画にした理由も大したものではありません。検索したときに一番最初に出てきたから(笑)。あとは、小学館のものよりも絵が好みだったというくらいです。
我が家には小学5年生の息子と小学3年生の娘がいます。では、この2人が全巻揃った角川の歴史漫画をどうしたのか。
実際に家に置いてみると、兄妹でかなり違った反応になりました。
小学5年生の息子は、この歴史漫画をかなり読み込んでいる

小学5年生の息子は、もともと歴史に興味がありました。ちなみに「日本の歴史」と「世界の歴史」を集め始めたのは小学1年生のころ。少しずつ買い足していき、息子が小学3年生のときには全巻揃いました。息子は小学1年生のころから食いつきがよく、1冊ずつ増えていくたびに読んでいました。
低学年のころは人物紹介を読むのが好きでした。「こいつはたった30年しか生きていない。何年に亡くなったんだよ」など、人物が何歳まで生きたのかを確認するという、いかにも子どもらしい読み方です(笑)。
ところが、徐々に読み方が変わっていきました。人物単体を見るのではなく、歴史の流れを追って読むようになったのです。ちなみに息子曰く、最初は日本の歴史よりも世界の歴史のほうが難しかったそうです。理由は「世界の歴史は国がポンポン変わるので、把握しきれなかったから」。確かに世界史の場合、日本史とは違って次々と国や地域が登場します。低学年の息子にとっては、そこが難しかったのでしょう。
しかし、現在ではすっかり流れを把握しているため、むしろ世界の歴史のほうが好きなようです。息子に「日本と世界、どっちが面白い?」と聞くと「世界のほうが国をまたがっていて面白い」とのこと。
単純に人物や出来事を覚えるだけではなく、国と国との関係や、ある出来事が別の地域にどうつながっていくのかを見るのが面白いようです。
そのためか、歴史の問題でも「この時代に起きた出来事はどれか?」といった問題や、「このような手紙を出している人物を答えよ」といった、問題文からヒントを拾って歴史の流れから答えを引っ張ってくるタイプの問題は非常に得意です。一方で、歴史用語そのものを覚えているかを問うような穴埋め問題は、そこまで得意ではありません。
歴史を「単語の暗記」として覚えているというより、出来事がつながった一つの流れとして頭に入っているようです。また、息子は歴史について文章を書くことにも興味があります。
実際に歴史に関する論文をコンクールに出したこともありますし、歴史について書いた本をAmazon Kindleで出版したこともあります。もう私たち親よりも詳しいので、最近では「安政の大獄ってなんのこと?」「満州事変って結局何だったの?」など、こちらから息子に質問することもあります。
歴史に関しては、我が家の先生です(笑)。


実際にかなり読み込んでいる息子のレビューまとめ

ここまで息子がこの歴史漫画を読み込んでいるので、せっかくだから本人にも感想を聞いてみました。
まず、読み方について聞くと「なんとなくパラパラ読んでいて、なんとなく分かってくるような気がするでもいいと思う」とのこと。最初から全部を理解しようとしなくても、何度も読んでいるうちに少しずつ歴史の流れが分かってくるということのようです。
一方で、かなり読み込んでいるからこそ気になるところもあるようです。息子が指摘していたのが、角川の「世界の歴史」の構成について。
「角川シリーズは時系列がずれることがある。たとえば14巻と15巻の時代がずれたり、同じこと言っていたり、10年くらい変わっていることも」とのこと。
これは角川の歴史が間違っているという意味ではありません。「世界の歴史」は、すべての出来事を年代順に並べて、その続きを次のページで追っていくような構成ではありません。地域ごとに歴史を追っていくため、同じ時代の別の地域の話が出てきたり、少し前の時代に戻ったりしているとのことです。
そのため、よく読んでいないと「この出来事の次に、この出来事が起きた」と勘違いしてしまうことがある、という意味のようです。
具体的には「例えば世界の歴史15巻は第一次世界大戦が終わって、国際社会のドイツが大変だと言いたいことはわかるけど、急にガンディーが1947年に亡くなったと書かれている。第一次世界大戦終わった後に書かれているから、読む人によってはガンディーは第二次世界大戦前になくなったと勘違いするかも?」との息子は言っていました。
つまり、息子が言いたいのは「ガンディーの年代が間違っている」ということではなく、地域ごとに歴史を追っていく構成だから、前後の文章だけをざっと読むと時系列を勘違いする可能性があるということです。
さらに「あと、角川の世界の歴史は年代ごとというより場所ごとに分けられているから、違う章なのに同じ人が何度も出てくることがある。」とも話していました。
そのため「日本の歴史のほうが国ごと混じっていないからよみやすい。俺は世界の歴史の方が好きだけど」とのこと。
ここまで聞いていると、かなり読み込んでいるからこその感想だなと思います。
普通に読むだけなら「いろいろな国の歴史が載っている」で終わるところを、息子は「この章はこの地域の話だから、年代順に並んでいるわけではない」といった構成まで意識して読んでいます。
正直言って、歴史オタクくらいでなければ読むのは厳しいかも……と、話を聞いていて思いました。
ただし、歴史の流れは分かっても「語句」は別だった
彼は歴史の流れやつながりは非常によく覚えていて、論理的に解説できるほど歴史に詳しいです。しかも、日本史も世界史も、どの時代でもだいたい網羅しています。
しかし、そんな彼でも語句については覚えていないというか、かなりあいまいです。「あ~あれね……わかるんだけど、なんて言ったっけ?」みたいな発言が非常に多い(笑)。
本人は「暗記ができないから」と言っています。ただ、漢字や英単語、都道府県、地図記号などは普通に暗記できるので、親からすると「覚える気がないだけでは?」という気もします。
本人に聞いてみると「まだ勉強してないから当たり前じゃん」とのこと。
……そう、その通りです。そもそも、この歴史漫画を買ったのだって「歴史に興味を持ってもらえればいい」という程度の気持ちでした。
それなのに、いつの間にか親のほうが「歴史用語まで全部覚えているはず」みたいな高望みをしていました(笑)。
歴史漫画を読んで歴史に興味を持ち、歴史の流れやつながりまで理解している。それだけでも十分なのかもしれません。
小学3年生の娘は、全巻揃っていても一冊も読まない

一方、小学3年生の娘は、全巻揃っていても一冊も読みません。
手にも取らないですし、息子が読んでいるときに後ろからのぞき込もうとすらしません。本人になぜ読まないのか聞いてみたところ「教科書みたいで面白くないでしょ」とのこと。
なるほど。確かに娘からすると、そう見えるのかもしれません。もともと本をあまり読まない娘でしたが、最近はドラえもんの学習漫画など、少し勉強に近い本にも目を通すようになりました。
それでも、この歴史漫画は頑なに読もうとしません。そもそも、他の歴史本や「地政学ボーイズ」などにも目を通さないので、歴史というより社会科そのものに、まだあまり興味がないのかもしれません。
同じ家で、同じように全巻揃っているのに、息子は何度も読み、娘は一冊も読まない。兄妹でも、ここまで違うものなんだなと思います。
ちなみに親は一冊も読んでいない
ここまで書いておいてなんですが、私たち親は一冊も読み切っていません。私は数ページ読んだところでドロップアウト。夫にいたっては、1ページすら読むのを嫌がりました。夫曰く「漫画じゃなくて、絵のついた資料集。1ページあたりの情報量が多すぎる」とのこと。
私も同じようなもので、文字数が多すぎるうえに、書いてあること自体があまり面白く感じられず、ほとんど読めませんでした。ちなみに私は「地政学ボーイズ」は全巻読んでいます。こちらは漫画として読みやすいですし、内容も面白いです。
実際に買ってみて、この漫画が向いていると思った子
我が家が実際に購入してみて、読み込んでいる息子の話も聞きながら、この歴史漫画はこんな子に向いているんじゃないかと思いました。
- 歴史にかなり興味がある
- 文字を読むことが好き
- ある程度の読解力がある
- 登場人物や出来事を追える
- 「なぜこうなったのか」を考えられる
- 出来事同士をつなげて考えることができる
大人でさえ「これ、漫画というより教科書では?」と感じてしまうほど、1ページあたりの文字数と情報量が多い歴史漫画です。
とはいえ、息子が言っていたように、なんとなくパラパラ読んで、絵を見ながら少しずつ分かってくるという読み方でもいいのかもしれません。ただ、我が家の娘は全く読まず、親も途中で脱落しています。そう考えると、結構読む人を選ぶシリーズだと思います。実際に本を購入するまで、子どもがどれくらい読むかは分かりません。
いきなり全巻揃えるよりも、まずは1冊購入してみて、子どもの反応を見るほうがおすすめです。
角川の歴史漫画を全巻買って分かったこと

今回は角川の歴史漫画「日本の歴史」「世界の歴史」を実際に購入して、我が家でどうなったのかをレビューとともに紹介しました。角川の歴史漫画だけではありませんが、歴史漫画は情報量が多く、かなり勉強に近いので、やはり人を選ぶシリーズだと思います。
我が家でも、息子以外には誰にも刺さりませんでした。息子には深く刺さって、何度も読み返している時点で、我が家としては大成功と言えますが……。
もし購入を迷っている方がいたら、いきなり全巻揃えるのではなく、まずは日本の歴史の第1巻だけ購入して様子を見ることをおすすめします。
そして、すぐに判断せずに数年置いてみるのもいいと思います。気が向いたときに、ふとしたきっかけでハマることがあります。我が家の息子も、始めは読まなくても、何かをきっかけに火がついて読み始めることはよくあります。
そして、読書が大嫌いだった娘も、最近になって急に目覚めて読書を始めました。角川の歴史漫画はまだ読みませんが(笑)。
親に限っては、これからも読むことはないでしょう。それでも、娘もいずれ刺さることを期待して、これからも本棚に貯蔵していこうと思います。
