
現在、小学校では一人一台のタブレットやパソコンが配られるようになりました。我が家には小学3年生の娘と小学5年生の息子がいますが、息子が1年生のころから学校でタブレットを使うようになり、現在は小学2年生まではタブレット、3年生からはタブレットPCが配布されています。
学校から配られた端末には、授業や家庭学習などに使うさまざまな教材やソフトが入っています。
その中の一つが「スマイルドリル」です。
スマイルドリルは、国語・算数・理科・社会・英語の5教科を学習できるデジタルドリル。学年ごとにたくさんの問題が用意されていて、タブレットやパソコンを使って自分のペースで問題を進めることができます。
提供しているのは、「スマイルゼミ」で知られているジャストシステムです。
我が家の子どもたちも、学校でスマイルドリルを使っています。
ただ、兄妹で使い方はかなり違います。小学3年生の娘は暇なときに国語や算数を中心に取り組んでいますが、小学5年生の息子は算数を少しやる程度。他の教科はほとんどやっていません。
では、子どもたちはスマイルドリルをどのように感じているのでしょうか。
今回は、我が家の小学生2人が実際にスマイルドリルを使ってみた感想と、学校ではどのように扱われているのかを紹介したいと思います。
スマイルドリルとは?

2017年からスマイルゼミを提供している株式会社ジャストシステムが、学校教材向けとして販売したのが「スマイルドリル」です。教材コンテンツや学校の授業とも連携した、学校教材そのものと言えるソフトとして、数多くの自治体で導入されています。
国語・算数・理科・社会・英語の5教科

ソフトには国語・算数・理科・社会・英語の5教科が入っています。学年ごとに問題が用意されていて、問題数も豊富です。基本的には一問一答形式で答えます。漢字など、指で書いて解く問題もあります。
問題数は28,000問もあり、かなり豊富。ヒントや解説もあり、解きながら学べるそうです。
取り組み方に応じて「スター」や「メダル」が獲得できたり、「レベル」の数値が上がったりするので、ゲーム感覚で学べると説明されています。
ただ……息子いわく「メダルは獲得できるけど、ゲームっぽさはないなぁ」と言っていました。
参照ページ:教育DXサービスマップ(実証ベータ版)
我が家の子どもたちはスマイルドリルをどれくらいやっている?

スマイルドリルはどのくらいやっているのかを聞くと、人それぞれみたいです。先生から「ここはやっておいて」と指示されたところは、ほとんどの子どもがやっているみたいですが、進度や解いている問題数にはかなり差があるとのことです。
ここで、我が家の子どもたちがどのくらいやっているのか、実例を紹介します。
小学3年生の娘は平均以上やっている

スマイルドリルは、クラスの子どもたちがどのくらいやっているのか、平均値を確認することができます。クラス平均に対して、自分の立ち位置も折れ線グラフで表示されています。
娘は大体クラスの平均程度やっています。ただし、科目によって差があり、国語と算数を中心にやっていて、国語と算数はクラス平均よりも多くやっています。
理科と社会はクラス平均程度。英語はクラス平均よりもやっていません。総合すると、クラス平均よりもやっています。
ただし、自宅でやっている光景はあまり見ません。夏休みで本当に暇なときに数を稼いでいました。
娘曰く、「授業のとき、早めに課題が終わったらやる時間がある」とのことです。その時間に多くこなしています。
スマイルドリルを使って勉強しているというよりも、「一応平均までやって、さぼっていないということ」と言っています。
自分は一応やっているよ、と先生に見せたいからやっているような雰囲気です。
小学5年生の息子は算数だけ

小学5年生の息子は、算数だけはやっています。本人に聞いたら、「算数だけは平均に近い」くらいはやっているそうです。
では、他の科目はどうなのかと聞いてみると、ほとんどやっていません。
なぜやらないのか聞いてみると、「なんとなくめんどくさいから」とのことです。
先生に注意されたり、指導されたりすることもないそうです。そのため、息子のクラスでは自主性に任せているようです。
ちなみに「指示された部分はやっている」というのは、先生から「早めに終わった人で時間がある人は、ここをやっておいて」と言われ、授業中の余った時間にやっているそうです。
つまり、指示された問題でさえ、強制ではありません。
学校ではスマイルドリルを宿題にしている?
では、授業ではなく宿題としてスマイルドリルが出されているかと問われると、ほとんど見たことがありません。小学5年生の息子は、スマイルドリルよりも自主学習ノートのほうが宿題になっています。小学3年生の娘は息子よりは宿題に出されています。それでも月1回程度です。
息子が1年生のころはもっと積極的だった
息子が小学1年生のころからスマイルドリルは導入されています。当時はスマイルネクストドリルと呼ばれていました。小学1・2年生のころまでは、宿題として週末に出されていた覚えがあります。そのころまでは息子も平均値近くまでやっていました。しかし、息子が小学3年生ごろから減っていき、昨年からは娘と息子の宿題として出されることは、ほとんど見かけなくなりました。
また、夏休みの宿題でも「自分から進んで行う学習」の一番初めに書かれていたのが、キーボードアドベンチャーのあとに書かれる位置づけに。テキストのデザインかもしれませんが、だいぶ後退していました。
子供が通っている学校はスマイルドリルをどう考えている?
先生から直接聞いたわけではないため、断言はできませんが、子供が通っている学校はスマイルドリルやデジタル教材に対して積極的ではありません。一切やらないわけではありませんが、やらせてみてしっくりこなかったから減らしたという印象です。
実際に子供も、学校の教務主任が「紙よりデジタルの方が集中力が落ちるんだよね」と語っていたと話してくれました。
実際にスマイルドリルを教科ごとに簡単紹介
だいぶ使用方法については限定的になってしまったスマイルドリル。では、テキスト的に問題があるのかと問われると、私は内容は悪くないのでは?と思います。
算数は基礎問題の確認には使いやすい

算数は計算や角度の穴埋め、そして普通の計算問題が中心です。難しい文章題などはありません。メモ用紙などを用いて計算しながら、答えはタブレットに当てはめる使い方もありです。息子が一番やっているのが算数で、本人曰く「基礎がわかっていない人にはいい教材では?」とのことです。
理科・社会は語句を覚えるのに使いやすい


理科と社会は、語句を選択する問題がほとんどです。あまりやっていませんが、息子曰く「理科は結構難しい」とのことです。実際に私もやってみましたが、7/10と結構間違えました。選択肢が少し曖昧な内容もあるところが難点。ただし、復習として使うのは悪くありません。
国語は「国語力を伸ばす」という意味では物足りない

国語は漢字の問題ばかりです。漢字のなぞり書きや、書き、読みを書いていきます。漢字が苦手で、紙だとやる気がない子どもにはいいかもしれません。我が家の子供たちは漢字が苦手ではないため、ほとんど利用していません。息子は一問もやっていないですね…。
本人にどうしてやらないのか聞いたところ、「やったところで意味ないし、なぞり書きとかタブレットで指をなぞるのがめんどくさい」とのことです。
読解問題などはないため、国語教材というより漢字教材ともいえます。正直言って、読解力や文法力など、国語の力がつく教材ではありません。
英語の教材は遊び?

英語の教材は、英単語のスペルをなぞり書きするのがほとんどです。息子曰く「英語は遊び」と断言しています。娘も「意味ない」といってやっていません。
遊びとまではいきませんが、私も実際にやってみて、これだったら紙の単語ワークを書いた方が楽だし、覚えられると思いました。
スマイルドリルの各教科ごとの我が家の評価
| 教科 | 主な内容 | 我が家の評価 | おすすめなタイプ |
|---|---|---|---|
| 算数 | 計算・角度の穴埋め等(基礎中心) | ★★★☆☆ | 基礎計算の反復・ドリル学習がしたい子 |
| 国語 | 漢字の読み書き・なぞり書き | ★☆☆☆☆ | 漢字の書き取りが苦手・嫌いな子 |
| 理科 | 語句選択・一問一答形式 | ★★☆☆☆ | 授業の用語復習・テスト前の確認をしたい子 |
| 社会 | 語句選択・一問一答形式 | ★★☆☆☆ | 暗記項目のチェックを手軽に行いたい子 |
| 英語 | 英単語スペルのなぞり書き | ★☆☆☆☆ | 初めて英語の単語に触れる低学年 |
スマイルドリルをやって学力は伸びた?

スマイルドリルをやって学力が伸びたか?と問われると、残念ながら我が家では全く効果はありませんでした。子供に聞いても、二人とも「勉強は覚えていない」と断言しています。
息子は「基礎を知らない子がやったら役に立つかも?」と言っていましたが、娘は意見が異なります。
「わかっている人がやっている方がまし」とのことです。「わかっている人が復習でやるのには少しは役に立つ?」程度の認識とのこと。
では、わかっていない人は?と聞いてみると、「わかっていないひとは……駄目でしょ」と。何が駄目なのかと聞いてみると、「ただ進めるだけ。このソフトで覚えられるわけないじゃん」と言われてしまいました。
要は、「わかっていない人はただ選択するだけで終わり、やったという数だけをこなすだけ。しかも覚えることができないので、時間の無駄」と言いたいみたいです。だったら、わかっている人が「これはこれかな?」と復習がてら使った方がましとのことでした。
娘の意見も一理ありますね。
スマイルドリルは「タブレット学習との相性」を知るきっかけにもなった

我が家にとってスマイルドリルは、学習という面では全く効果がありませんでした。しかし、タブレット教材と子どもたちの相性を確認するという意味では、意外と役に立ちました。
息子にタブレット教材について聞いたところ、「タブレット教材で勉強はできるようにならない」とのことです。理由を聞いてみると、「漢字だけならできるようになるかも?わるくはないかも?」とは言っています。ただ、「勉強は覚えるゲーだけではないから」とのこと。
小学生向けのタブレット教材は、問題を見て答えを選んだり、決められた方法で進めたりするタイプのものも多いです。そのため、息子にはどうしても「覚えることが中心」という印象があるようです。
息子は「タブレット教材では考えることができない」といっています。我が家では、考えながら問題を解いたり、自分で答えを組み立てたりする勉強のほうが合っているため、タブレット教材とはあまり相性がよくないことが分かりました。
娘については、そもそも「勉強=ワークや紙に書く」というイメージが強いようです。タブレットで問題を解いていても、それが「勉強をしている」という感覚になりにくい模様。
スマイルドリルを使ったことで、我が家の子どもたちはタブレット教材を積極的に使うタイプではないことが分かりました。
もちろん、タブレット学習が合うかどうかは子どもによって違うと思います。ゲーム感覚で問題をどんどん進めるのが好きな子なら、また違った感想になるでしょう。
我が家の場合は、スマイルドリルをやってみたからこそ、「タブレットで勉強するより、紙のワークや問題集を使ったほうがいい」ということが分かりました。そういう意味では、スマイルドリルは学力を伸ばす教材というより、子どもがタブレット学習に向いているかどうかを知るきっかけになったと思っています。
まとめ
スマイルドリルは、学校から無償で利用できる教材としては問題数も多く、内容も悪くありません。しかし、学習内容には偏りがありますし、基礎問題がほとんどになります。また、タブレット教材の特性なのか、暗記で答える問題が多い印象でした。そのため、ゆっくり考えながら問題を解きたい子どもには、あまり向いていないのかもしれません。
我が家の子どもたちとは相性があまりよくなく、ほとんどやっていないか、点数稼ぎや暇つぶしでやっている程度の扱いになっています。
逆に、向いている子どももいるようです。クラスの平均を見ると、ものすごくたくさん使用している子どももいます。
自分の子どもにタブレット教材が合っているかを確認するうえでは、スマイルドリルは意外といいきっかけになるのではないでしょうか。
力がつくかどうかは別として、全く勉強をやらないよりはまし。何より学校で無料で利用できるのがいいですね。

