
我が家には小学5年生の息子と小学3年生の娘がいます。
2人とも学校から帰ってきたら、まず宿題と家庭学習に取り組みます。遊びに行くときも、宿題は必ず終わらせてから。家庭学習もスケジュール表に書いてある内容を、特に文句を言うことなくこなしています。それは普段だけではありません。年末年始や夏休み、親戚の家に遊びに行ったときなども、必ず少しは勉強します。そのため、私は兄妹に対して一度も「宿題をやりなさい」「勉強をやりなさい」と言ったことがありません。
これは親として、数少ない「うちの子、ちょっとすごいかも」と思えるところです。では、なぜ我が家の子どもたちは、言われなくても勉強するのでしょうか。
これまで特に深く考えたことはありませんでしたが、改めて振り返ってみることにしました。
2人とも必ずしも勉強が好きなわけではない

子どもたちに「勉強は好き?」と聞いてみました。息子は「教科によるんじゃん?」、娘は「普通」とのことでした。
息子の「教科による」というのも、実際にはほとんどの教科が嫌いというわけではありません。むしろ、教科というより勉強する内容によるようです。そこで「じゃあ、暗記は嫌い?」と聞いてみると、「うん」と即答。確かに息子は、ただ覚えるだけの勉強はあまり好きではありません。
では、漢字の勉強や英単語の暗記をやらないのかというと、そういうわけでもありません。毎日5分程度ですが、漢字や英単語の勉強はしています。そして、これをさぼることはありません。
娘にも同じように「暗記は好き?」と聞いてみると、「ものによる」とのこと。「九九はいいけど、漢字は嫌い」だそうです。
ところが、そんな娘も毎日漢字の練習をしています。つまり、兄妹ともに「好きな勉強だけをやっている」というわけではありません。
嫌いな勉強や、あまり好きではない勉強もある。それでも、やることになっている勉強は普通にやる。どうやら我が家の子どもたちにとっては、「好きか嫌いか」と「やるかやらないか」は、別の話のようです。
本人たちにどうして言われなくても勉強するのか聞いてみた

では、どうして言われなくても勉強するのか、直接本人たちに聞いてみました。まず息子に聞いてみると「やらなきゃ怒られるから」とのことでした。
いや、ちょっと待ってください。
私は「勉強やりなさい」「宿題やりなさい」と怒ったことはありません。というより、怒る前、言う前にもうやっているので、怒る機会がないのです。ただし、息子は片付けが一切できません。忘れ物も多いし、部屋はいつも滅茶苦茶に散らかっています。そして、こちらについては必ず「片づけなさい」と怒られています。
つまり「やらなければ怒られる」ということ自体は分かっているはずなのです。そこで「片づけはやらないのに、どうして勉強はするの?」と聞いてみました。
すると「優先順位が違うでしょ。勉強の方が全然上。片づけはゴミ屋敷になってから」とのこと。
いや、どっちも優先してくれよ……と思いました。どうやら息子の中では、勉強は「やらなければならないこと」のかなり上位にあるようです。
さらに面白いことに、以前、息子が熱を出したときに「今日は勉強やらなくてもいいよ」と伝えたことがあります。それでも「いや、チャレンジ程度ならできそうだからやる」と言って、こちらが止めてもやろうとしました。
「なんでそこまで勉強するの?」と聞いてみると「なんとなく」だそうです。
……結局、本人にもよく分かっていないのかもしれません。
では、娘はどうでしょう。娘にも「どうして言われなくても勉強するの?」と聞いてみました。すると「わかんないよ。そんなの。普通にやれって書いてあるから、やらなきゃダメでしょ」とのことでした。
かなりあっさりした回答です。そこで、「じゃあ、もし『宿題をやりましょう』って書いてなかったらやらないの?」と聞いてみました。
すると「えっ、やるかな。学校でおいてかれるのやだし。私だけわからないとかやだから」とのこと。
どうやら娘の場合は、単純に「宿題だからやる」というだけでもないようです。自分だけ分からなくなったり、学校の勉強についていけなくなったりするのは嫌。だから、やる。
兄は「勉強の優先順位が高い」
妹は「分からなくなるのが嫌」
同じ家で育って、同じように言われなくても勉強する兄妹ですが、本人たちに聞いてみると、その理由はどうやら同じではないようです。
じゃあ、幼児期から勉強させていたから?
我が家の2人は、幼少期からチャレンジや幼児向けドリルを使って、軽く勉強はしていました。そのため、「幼児期から勉強する習慣をつけていたから、小学生になっても自然と勉強するようになったのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
確かに、幼児期から机に向かうことに慣れていたというのは、多少は関係しているのかもしれません。ただ、これだけが理由だとは私は思っていません。実は私たち夫婦も、幼少期は親から結構な幼児教育をされていました。
ところが、小学生になると勉強もだんだん難しくなり、苦痛になっていきました。私は、やっているふりをして電卓で答えを書いたり、漢字も答えを探してきて書いたりと、かなり適当にやっていた覚えがあります。宿題もやったりやらなかったり。
夫に至っては「よく宿題サボっていて、翌朝友達から丸写しをよくやっていた」と話しています。
つまり、幼児期に勉強していたからといって、そのまま小学生になっても自主的に勉強するようになるわけではなさそうです。
我が家の場合も「幼児期から勉強させたから、今でも勉強する」という単純な話ではないと思います。
リビング学習だから……でもない

リビング学習という言葉はよく耳にすると思います。子ども部屋で一人で勉強すると、ゲームや漫画などの誘惑につられて結局やらなくなるので、親や他の家族がいるリビングで勉強させるという方法です。
我が家もリビング学習で勉強しています。子どもたちは子ども部屋から勉強道具を持ってきて、リビングで親の前で勉強していますね。
子ども部屋で勉強させたこともありました。一定期間は子供部屋で勉強していましたが、結局いつの間にかリビングに戻ってきました。
とはいえ、子ども部屋で勉強していたときも、一度もサボることはありませんでした。言われなくても普通に勉強していたんですよね。ちなみに、子ども部屋で勉強したことがあるのは息子だけです。娘は最初から「ここでいい」といった感じで、子ども部屋に移動する気はありませんでした。
そこで息子に、なぜリビングに戻ってきたのか、なぜ子ども部屋では勉強したくないのか聞いてみました。すると「うーん」という感じ。特にこれといった理由はないようです。そこで「子ども部屋をいちいち片付けてから勉強するのがめんどくさい?」と聞いてみると「まぁ、う~ん」とのこと。
……どうも、はっきりしません。
ただ、理由はよく分からないものの、子ども部屋で勉強することにあまり乗り気ではないというのは間違いなさそうです。そして大事なのは、子ども部屋で勉強していた時期も、息子は一度もサボらなかったということ。
そう考えると、我が家の場合は「リビングで勉強しているから、言われなくても勉強する」というわけではなさそうです。単純に、リビングのほうが本人にとってしっくりくるだけなのかもしれません。
ご褒美も特にない
よく、プレゼントやご褒美につられて子どもが頑張るという話を耳にします。しかし、我が家は一切ご褒美をあげていません。
- 100点を取ったら何か買う → なし
- 英検に合格したら何か買う → なし
- 漢検に合格したら何か買う → なし
- 勉強したらお菓子 → そういうわけではない
「なぜご褒美をあげないの?」と思われるかもしれません。残念ながら、我が家の子どもたちは、とにかく物欲がないのです……。
特に息子は、誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントで「何か欲しいものはある?」と聞いても、「うーん」と悩んで終わってしまいます。
「Switchのこういうゲームソフトはどう?」
「このゲームは?」
「何か欲しいゲームがあったら教えて」
とこちらからいろいろ提案して、本人がじっくり探した挙句「特に欲しいのなかった」と言ってしまうような子どもです。
そのため、そもそも我が家では「勉強を頑張ったら欲しいものを買ってあげる」というプレゼント作戦が成立しません。
もちろん、これは「ご褒美は必要ない」という話ではありません。ご褒美があることで頑張れる子もいるでしょうし、それはそれで一つの方法だと思います。
ただし、それは我が家では効果がないというか試す機会すらなかったという感じです。

気を付けていることは本人のレベルに合わせた教材を使用すること

ここまで書いてきたように、いわゆる「言われなくても勉強する家庭」のセオリーには、あまり当てはまらない我が家です。
幼児期から勉強していたから……というほどでもない。
リビング学習だから……というわけでもない。
ご褒美を用意しているわけでもない。
そんな我が家でも、一つだけ気を付けていることがあります。
それは、本人の目標やレベルに合わせた教材を使うことです。
まず息子。将来の仕事についてはまだ漠然としていますが、ある程度の大学には進学したいと思っているようです。さほど勉強が好きなわけではありませんが、難しい問題を解くこと自体は嫌いではありません。むしろ、難しい問題のほうがやる気を出すタイプです。逆に、あまり簡単すぎる問題をやらせると、舐めてかかって適当になったりします。
下手をすると、お絵描きを始める始末です。本人も、難しい問題が解けたときには「こんなの学校では絶対にやらない」と、鼻を膨らませながら自慢げに見せてきます。
英検の勉強でも「3級は難しい。今までの雑魚とは違う」などと言っているくらいです。
そういうタイプなので、息子には4教科は中学受験手前くらいのレベル、英語は中3レベルの問題を使っています。もちろん、本人の現在の実力とかけ離れた難問をやらせているわけではありません。少し難しいけれど、頑張れば解けるくらいのものを選ぶようにしています。
一方、娘はかなり違います。娘が将来なりたいと言っているのは、調理師や家事代行、あるいは家庭科の先生です。難関大学に行きたいという希望は今のところまったくなく、本人も体を動かすタイプの仕事をしたいと言っています。そして何より「難しい問題はやりたくない」と本人がはっきり言うくらい、勉強にはあまり前向きではありません。
ただ、勉強そのものが苦手なわけではありません。そのため、娘については学校の勉強についていけることを目標にしています。教材も、学校の教科書と同じくらいのレベルのものしか使っていません。
そのため、勉強もサッと終わってしまいます。結果として、勉強時間は息子のほうがかなり長くなっています。
同じ兄妹でも、勉強に対する考え方も、向いている教材も全然違うんですよね。
結局、なぜ言われなくても勉強するのか?

では、本人に適した教材であれば、勉強を言われなくてもやるのか?と聞かれても、それも違うと思います。先ほど「本人の目標やレベルに合わせた教材を使う」と書きましたが、私自身は「やりやすそうな教材」を自分で選んで購入したにもかかわらず、1ページもやらずに古本屋行きになったことがあります。
なので、教材が合っているから自主的に勉強するという単純な話でもありません。結局のところ、これといった原因はないというのが本音です。
たまたま、子どもたちがある程度まじめで、責任感があり、机に座って勉強することをそれほど苦にしないタイプだった。
これが一番しっくりくる気がします。ちなみに我が家の子どもたちは、勉強とは逆に運動をかなり嫌がります。以前、体を鍛えようと少しだけ腹筋を続けていたことがありました。
しかし、娘は3日。
息子は1か月。
それで終了しました(笑)。
しかも、こちらがかなり声をかけて、やっとやってくれるというレベルです。「毎日少しずつでも運動したほうがいいよ」と言っても、勉強のように自分からやることはありません。
2人とも「運動は嫌い。動きたくない」と断言しているくらいです。そう考えると、我が家の子どもたちは、たまたま勉強することはそれほど苦にならないけれど、運動することは苦になるタイプだった、ということなのかもしれません。
もちろん、幼児期から机に向かう習慣があったことや、家庭での環境なども多少は関係しているのかもしれません。
ただ、それだけで説明できるほど単純でもなさそうです。
結局、我が家の場合は「どうすれば子どもが言われなくても勉強するようになるのか?」という答えは、親の私にもよく分かりません。身も蓋もない結論ですが、勉強をやるかやらないかは、子ども自身の性格も大きいのではないかと思っています。
我が家の2人は、たまたま「勉強はそこまで苦にならない」というタイプだった。
ただ、それだけなのかもしれません。
↓我が家にはあまり当てはまりませんでしたが、こういう本に書いてある内容はたまに参考になることがあります。
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