このブログでは「ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集(小学生版)」を実際に使用した感想をお伝えします。
勉強において一番必要な力は国語力と言われています。国語力とは「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」「国語の知識」「教養・価値観・感性等」からなる、日本語を用いて言動する力を言います。そのため、国語力は勉強だけではなく私生活においても重要になっています。
その国語力を鍛えるドリルが今回紹介する「ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集(小学生版)」です。普通の国語ドリルと内容が大きく異なると言われている本書が、どのようなドリルなのか内容や難易度など詳しくレポートします。
ふくしま式ドリルシリーズ一覧
ふくしま式とは元小学校教諭の福島氏がとなえている本当の国語力が身につく指導法です。2006年に「ふくしま国語塾」を開いた福嶋先生は、これまでにも数多くの生徒を難関校合格へ導きました。そんな福嶋先生は数多くの本やドリルを執筆していますよ。
福島先生は数多くの本を著作しているため、上記でもほんの一部。基本的には国語系の本が多く、思考力や論理力を国語で鍛える内容がほとんどです。小学生用が多めですが、中学生や大人向けの本も一部書いています。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集の特徴
ふくしま式の国語ドリルは、通常の国語ドリルと内容が大きく異なります。ここからは本書の特徴を3点紹介します。
通常の国語ドリルと違う論理的思考が身につくドリル
普通の国語ドリルといえば「読解問題」「漢字問題」「文法」とテクニックや暗記に偏った内容が多いのが特徴ですが、本書は国語問題集=論理的思考力を高める問題集と定義していて、暗記ではなく考える問題を多く取り入れています。
例えば、心情の表現を一言で言い換えたり、適切な心情を選択したりする問題が出てきます。言い換えについては答えはひとつではなく、自分で考えて内容とあっていれば〇になるケースも本書では多いです。ひとつの答えだけでなく、自分で考えた答えを導き出すことに重点を置いています。
大きく分けて4つのパートに分かれている
本書は「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」「総合問題」と4つのパートに分かれています。パートに分かれているだけあって、後半になると難しくなるといった内容ではありません。
1ページで問題がレベル分け
本書は★1~★3までレベル分けされています。★1は全学年。★2は小学3年生以上。★3は小学5年生以上を対象とした問題です。
見開き1ページ内にレベル★1~★3が混在している内容になっています。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集の使用レビュー
小学3年生の子に使用した時の所感です。まず、★1に関しては全学年対象とあって、さほど難しくなく解ける内容になっています。ただし少し癖のある問題なので、問題形式が理解できない場合は親がフォローした方がよさそうです。
★2の問題は例で解き方が書いてありますが、自分で考えて語句を埋める問題が多め。小学3年生の息子も結構悩みながらやっていました。問題形式が他のドリルと大きく異なるので、一度親が詳しく説明もしくは例を伝えてからやらせた方がいいかもしれません。
★3になると自分で文章を考える問題が増えてきます。具体化・抽象化・比較などしっかり理解しながら文章を作る必要があるので、結構難問です。ただし、問題によってはさほど難しくないものもあるので、子供によっては対象年齢外でも取り組むことができます。
ページによっては論文形式の内容も出題されます。文章が書くことが苦手な小学生にとっては、つらいかもしれません。ちなみに、ここがポイントという形で各ページアドバイスがのっているので、それらをうまく使えばドリルをやり進めることもできると思います。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集のいいところ
実際にふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集(小学生版)をやってみて感じたよかったと思った3点を解説します。
記述式の問題が多い
本書は文章を作る以外の問題でも、記述式の問題がとにかく多い。選択式もありますが、選択したうえで考える問題が多く一筋縄ではいかない形式がほとんどしめています。
他のドリルにはない考えて文章を作る
本書はとにかく文章を書かせます。小論文だけでなく、短作文などお題に合わせた自分なりの文章を仕上げることで、思考力を深める目的です。1冊こなせれば作文ドリルがいらないほど作文や小論文が上手に書けるようになれるかも。
解答・解説が非常に丁寧
私が一番驚いたのは解答・解説がとにかく丁寧に書かれていることです。解答があって解説がないといったものもよく見かけます。解説がないため、いまいち納得できないまま先に進むことも、しばしばありモヤモヤ感が残ることがありました。本書の場合は解説がぎっしりされていて、むしろ解説全部読むのが大変なほどです。非常に丁寧に作られたドリルだと思いました。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集のいまいちなところ
実際にふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集(小学生版)をやってみて感じたいまいちだと思った2点を解説します。
難易度は非常に高い
思考力や論理力向上をめざしているドリルなので、全体的に難易度は高め。暗記すればとける……みたいな問題は少なく、小学3年生以下の小学生に取り組ませるには厳しすぎます。レベル★1の問題でも難問がありますので……
親が横で教えることが前提の構成
本書は問題形式が特殊なものが多いため、保護者や指導者が解説しなければ理解できません。また、文章の書き方を教えたりするのに、付きっきりで横にいる必要も。解答解説も非常に長く、親が一度しっかり読み込み子に解説することが多いです。本書を使って親が子の家庭教師の役目を担う覚悟は必要だと感じました。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集の口コミ
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集(小学生版)を実際にやってみたAmazonや楽天の口コミを集めてみました。
五年生の子どもと子どもと一緒に進めています。解答にのっているものだけが答えじゃない?という時もありますが、本当に役に立つ知識が詰まっています。本の意図通りの力をつけるには、子どものタイプによっては子ども一人では難しいかもしれません。その時は大人も一緒に楽しんでみるのをおすすめします。大人になって学ぶ日本語は、へぇ!という事が沢山あり、とても楽しいです。
引用元:Amazonカスタマーレビュー
「本当の国語力」が驚くほど伸びる本を読んで福嶋先生の方法に興味を持ちました。子どもはもちろん、親も一緒に論理的思考力を高めたいです。
引用元:Amazonカスタマーレビュー
親目線でみるととても勉強になるしいいと思いますが、本人が途中でやる気をなくしてしまい、今では本棚にずっと眠っています。内容はきちんとやれば素晴らしいと思います
引用元:Amazonカスタマーレビュー
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集がおすすめの小学生
- 国語が得意
- 中学受験で国語力を伸ばしたい
- 作文や文章を上手に書けるようになりたい
思考力や論理力が求められるドリルなので、1ページ取り組むだけでも結構パワーを使いますし、難易度は高めです。国語が苦手の子供の家庭学習にと取り組ませても、途中で挫折するかもしれません。「国語が得意でさらに国語力を伸ばしたい」「上手に文章を書けるようになりたい」「受験国語でいい点数を取りたい」など強い目的意識を持った小学生におすすめの1冊です。