このブログ記事では、受験研究社の標準問題集についてのリアルな感想をお伝えします。
教科書レベルのドリル(主にくもんや学研)では物足りないけど、中学受験するような子向けのハイレベルな教材は必要ない。と思い、手にした受験研究社「標準問題集」。
結論から申し上げると、受験研究社の標準問題集はとっても難しい問題集です!少なくとも中学受験しない・国語が苦手な子であれば「読解力」に関しては取り組まなくてOKです。どの辺が標準なのかわかりません。我が家では中学受験しない子が実際に受験研究社の標準問題集「読解力」「算数」に取り組みました。
他社の市販ドリルと比較もしながら、お伝えします。
受験研究社・標準問題集(小学生向け)のラインナップ一覧
※2024年2月に新装版が出ていますが、問題内容は変わっていません。
受験研究社・標準問題集(小学生向け)のラインナップです。小1~小6向け・教科は「国語」と「算数」があります。※2024年時点
受験研究社の他シリーズでは、国語算数に加え「英語」もありますので、今後もしかしたら「英語」もラインナップに加わるかもしれません。ラインナップについては、このブログ記事でも随時更新していきます。
受験研究社の標準問題集:難易度は普通~難しい
※2024年2月に新装版が出ていますが、問題内容は変わっていません。
「標準」と名がついているため、基礎問題の羅列かと思いきや、受験研究社の教材紹介には「基本の問題から標準・発展レベルの問題へと段階的にレベルの高い問題に取り組むことができます。」と記載されていますので、普通~やや難をカバーしている問題集なのでしょう。
※2024年2月新装版の表紙デザインは下記のように変わっています↓
中学受験はしないけど、教科書+αの問題に取り組みたい家庭にぴったりなはず!と思って購入しました。
結論から申し上げると、ドストレートにかなり難しい問題が多め。教科書+αのドリルとしては、Z会のグレードアップ問題集も有名ですが、毛色は異なります。Z会はこねくり回して、やや難しくなっている印象。
いずれにしても、受験研究社の標準問題集を先取り学習用として取り組むのはおすすめできませんし、学校レベルの難易度に対応できたらいい!と考えているご家庭にもマッチしない市販ドリルです。
「標準」っていったいなんなんだろう……
「うちが中学受験しないので、感覚が違うのかな?」と思いきや、Amazonレビューを見ていても我が家と同じような意見が相次いでいます。少なくとも、学年相応の子が取り組んでいて「簡単すぎる」といったレビューはなかったように思います。
中にはこんな口コミも。
国語の苦手な中学生にちょうど良い内容でした。
出典:小学4年 標準問題集 読解力・Amazonレビュー
なんと、受験研究社の標準問題集小4向けの読解力を国語苦手な中学生が取り組んでもいい感じ……!とのこと。
画像を公式から拝借しますが、小4向けの読解力は下記のような感じです。
小学4年生にしては、大人びた問題構成ではないでしょうか。
なお、学研の教科書レベルのドリル「小学4年 文章読解」は上記の通り。まったくもって難易度が違います。
難度の違うドリルを見比べてみると、難易度の差が激しい……。国語は成果が見えにくい教科ですが、勉強している子は受験研究社のような難度の問題に取り組んでいます。国語も確実に「大差」がついています。私個人の意見ですが、教科書レベルのドリルで満足せず、国語が得意ならどんどん取り組んだ方が良いなと思いました。
受験研究社の標準問題集「国語」「読解力」は難しい!
受験研究社の標準問題集は難しいと評判ですが、特に「国語」や「読解力」の難易度が顕著です。
まずは「国語」から見ていきましょう。
上記は標準問題集「国語」小1向けです。最初のページにしては、基礎レベルとは思えません。先取り学習していない子であれば、小1の2~3学期に取り組み始めてもちょうどいい難易度ではないでしょうか。
続いて、学研「小学1年 言葉のきまり」。
こちらも序盤のページ。似たような問題ではあるものの、受験研究社のように文章はありません。数文字読めば解ける問題ばかりです。
続いて「読解」を見比べてみると……。
受験研究社の標準問題集は小学1年生向けの文章読解ですら、単なる抜き出し問題だけではありません。小学1年生でこのレベルがサクサクできる子はかなり優秀です。
一方、学研「文章読解1年生」は以下の通り。
単純な抜き出し系の問題がほとんど。小学1年生の教科書レベルですね。
標準問題集は少なく見積もっても、教科書レベル以上。中学受験はしない、一般家庭が考える「標準」のイメージとは程遠く、中学受験をする子や国語が得意なご家庭にマッチする教材です。
受験研究社の標準問題集「算数」「文章題・図形」は普通~やや難しい
一方、受験研究社の標準問題集「算数」「文章題・図形」については、教科書レベル以上ではあるものの、基礎に寄り添った内容にはなっています。ちょうど教科書レベルの学研のドリルで似たようなページがありますので、見比べてみましょう。
まずは、受験研究社の標準問題集「算数」から。
続いて、学研の小学1年 毎日のドリル 小学1年 ずけい・すう・たんいは以下の通り。
学研の方がポップなデザインではあるものの、両者ともにはじめのページに関しては「難しさ」はありません。学研は、ドリルを通して基礎的な問題が続いています。
受験研究社の標準問題集については最初のページは基礎的なものの、だんだんとレベルアップしていきます。とはいえ、教科書ワーク的な問題集とレベル差はあまりありません。
受験研究社の標準問題集「算数」「文章題・図形」については、とてもじゃないけれど歯が立たない!といった難易度ではありません。中学受験しないご家庭でも、ぜひともチャレンジしたいと思える問題集です。
受験研究社の標準問題集・小学2年 読解力の使用口コミ
中学受験しないものの国語は比較的得意な小学2年生の息子が、受験研究社の標準問題集「読解力」に取り組みました。リアルな使用口コミをお伝えします。最初のページから教科書レベル以上に難しいと保護者側で判断したため、時間のある土日祝に取り組むドリルとして活用。したがってすべて終わるまで約3か月かかりました。
レイアウトが最悪です。補助線が足りな過ぎて、文章と問題文が一体化していて見難いことこの上なし。親子ともにレイアウトに関しては不満すぎて、こちらで補助線を足して文章と問題文をわかるようにしました。
小学国語読解にありがちな「文章から答えを抜き出せばよい」といった単純な問題は少なめで、察して答える問題が多数。例えば「線と同じ意味のものを選びましょう」「なぜ主人公はこの言葉を発したのでしょうか(文章に答えはなく、察して回答する必要あり)」など。
教科書レベルの読解はノーミスの息子も、標準問題集の読解力は7~8割しか正解できません。単元によっては半分くらいしか正解しないことも。
「標準」って何……?
子どもによっては自信喪失してしまうかも。導入時期を間違えないように気を付けましょう。該当学年の1つ下の読解力に取り組んでもちょうどいいくらいの難易度です。
我が家の場合はプラスに作用しました。読解は得意と調子に乗っていた息子に「上には上がある」ことを体感させ、真面目に「読解」と向き合うきっかけになりました。
受験研究社の標準問題集・小学2年 算数の使用口コミ
続いて、受験研究社の標準問題集「算数」に取り組んだ感想をお伝えします。読解力とは違い、こちらは平日の家庭学習でもいけそう。平日コツコツ取り組み、約2か月で完遂。
基本的には「標準」という言葉にいつわりのない問題集です。問題数はたくさんあり、ひねくれた問題も少なめ。まさに標準的な問題集。とってもおすすめ!
ただし、時折小難しい問題も出てきます。例えば上記写真「かけ算九九の答えを線で結ぶ」問題ですが、こちらは東京書籍の教科書では小学3年生で掲載されている内容。知らず知らずのうちに小学3年生の内容も取り組んでいることになります。
受験研究社・標準問題集(小学生向け)がおすすめな子・ご家庭は?
受験研究社・標準問題集(小学生向け)がおすすめな子・ご家庭は以下の通り。
【受験研究社・標準問題集「国語」「読解力」がおすすめな子・ご家庭】
・国語がとても得意
・中学受験する
・難しい問題にどんどん挑戦したい
・前学年の総復習をしたい
【受験研究社・標準問題集「算数」「文章題・図形」がおすすめな子・ご家庭】
・教科書レベル以上の問題にも取り組みたい
・とにかくたくさん問題に取り組みたい
・ストレートに難しめの問題にも取り組みたい